BUSINESS

事業紹介

高品質な建築鉄骨を製造・供給するHグレード認定工場

「喜ばれる品質・求められる納期・適切なコスト」の品質方針のもと、
「チーム北斗」で、高品質な建築鉄骨を製造・供給し続けています。

Hグレード認定の高い技術力と製造力、品質管理能力・システム

 北斗の製品が使用されている建築物は、高層ビル、庁舎、社屋、倉庫、店舗、校舎、防潮堤など多岐にわたります。

 いずれの場合も、場所や規模、用途に関わらず、製品には常に高い品質が常に要求されます。製品の形状、規格、溶接箇所の強度など、それぞれの品質を支えるのは、技術者の技術力、工場の製造能力、さらには、製品が適格・適性であることを保証する品質管理能力・システムです。

 北斗は、平成16年に国土交通省が建設規模・使用鋼材の適応範囲に応じて5グレードに区分・認定する「鉄骨製作工場認定制度」のHグレードに認定されました。これは、製品の製造に応じた有資格者や設備、検査設備が揃っていること、工作基準や製作要領書作成基準などの社内規格の内容が適格であること、加工・組立・溶接などの品質管理や検査方法、社内教育の実施状況などが評価され、国から認定されたものです。

 北斗では、長年にわたり社員のキャリアップ・スキルアップ、品質を保証する検査手法や検査システムの整備に取り組んできました。その成果がHグレードの認定です。さまざまな建築物の部材の製造に対応できることから、大手ゼネコンの大規模な建築工事への納品実績も数多く、宮城県内はもとより、首都圏のほか東日本各地の建築物に使用されています。

蓄積してきた技術が活用できる土木工事事業への挑戦

 北斗の地元は、全国でも有数の水揚げを誇る漁港がある気仙沼市です。平成23年の東日本大震災では沿岸部を中心に甚大な被害を受けました。震災後の数年間は社屋や工場の復旧工事や新築工事を数多く手掛けました。その一方で、新たな挑戦を試みました。それは気仙沼市が復興事業として進める防潮堤・陸閘である自立式防潮堤「フラップゲート」導入事業への参画でした。

 フラップゲートは、津波が押し寄せると扉が水の浮力で立ち上がり、浸水を防ぐ防潮堤の陸閘です。停電時でも手動操作する必要がなく、陸閘を管理する消防団員の生命を守ることができることから導入が決定されました。北斗では蓄積してきた技術とノウハウが活用できる土木工事事業であるとともに、地域に貢献できる機会ととらえ、参画しました。地元の同業者と共同で大手造船会社とライセンス契約を締結し、造船会社の工場に社員を派遣して基本的な技術を取得した上で、取り組んでいます。

 ステンレスを加工しての陸閘製造は、従来の製品とは異なる材料の加工、溶接であり、材質や温度による変形などへの対策・対応が求められます。蓄積してきた技術とノウハウをベースに検証を重ねながら進めています。

 令和4年1月25日には、市によってフラップゲートを実際に作動させる見学会が行われ、市民や防災関係者などの注目を集めました。地元の方々の安心・安全のためのインフラ整備に北斗が培ってきた技術力が求められているのです。

技術力、製造能力、品質管理能力を支える人材の育成

 北斗の特徴の一つは、社員数に占める有資格者の割合が高いことです。創業以来、取引先からの厚い信頼を獲得し、業績を上げてきた力の源は有資格者である社員が一丸となった「チーム北斗」。少人数の小規模な会社でありながらも、オーダーへの対応力、技術力と製造能力、品質管理能力が極めて高いことは、何よりもHグレード認定が証明しています。

 人材の育成については、北斗では特定の先輩社員との主従関係のような前時代的な関係(師匠と弟子など)によるものではなく、部署または会社全体で行うことを基本としています。新入社員は組織でフォローしながら育て、技術の習得と向上、先輩社員たちが蓄積してきた貴重なノウハウの継承を図ってきました。また、業務以外での自発的なトレーニング、トライアルが気軽に行えるよう、溶接練習場などの育成環境を整えています。

 資格の取得では、入社後の年数や資格取得に対する希望などを把握、担当業務の状況を踏まえた上で講習などを実施し、過度な負担と感じさせないよう配慮したサポート体制をとっています。こちらも新入社員と同様に組織でのフォローアップを行っています。

 数年前からは地元の高校の溶接実習に講師として社員を派遣し、技術指導を行っています。それは、高校生の溶接に対する興味を喚起するとともに、北斗を知る機会となり、意欲あふれる人材の入社という成果をもたらしました。意欲あふれる人材は技術の理解と習得が速く、数年で各部署の戦力となり、活躍しはじめます。次代の北斗の飛躍を担う人材、若い世代のさらなる成長に期待しています。